ASICSから発売された薄底トレーニングシューズ「METASLEEK(メタスリーク)」!
カーボンプレート非搭載、ヒールロッカーもほぼなし。それでも「反発性は高い」と言われるこのシューズは、いったいどういう理屈で成り立っているのでしょうか?
結論から言うと、METASLEEKは「速く走るための機能をすべて詰め込んだシューズ」ではありません。
むしろ、シューズによる推進サポートをあえて削り、ランナー自身が反発を推進力に変える動きを鍛えるためのトレーニングシューズです。
この記事では、私KがASICSのターサーRP3・ソーティマジックRP6に続いて5足目の薄底シューズとして購入したMETASLEEKを実際に走り込んだ体験と、ASICS公式情報・スポーツバイオメカニクスの基礎知識をもとに、このシューズの正体を解説していきます!
ASICS METASLEEKとは?
METASLEEKの製品コンセプト
METASLEEKは、ASICSがケニアで運営する「CHOJO CAMP」に所属するアスリート・コーチの声を起点に開発した、トレーニング用のランニングシューズです。
ASICS公式のプレスリリースでは、次のように説明されています。
カーボンプレートを搭載せず、路面との接地感を得やすい構造設計を採用することで、自分の足で走る感覚を養うトレーニングをサポートします。日常のランニングからスピードトレーニングまで、足の使い方や動きづくりなど、走りの土台づくりに適しています。
ASICS公式ニュースリリース(2026年8月13日)
つまりMETASLEEKは、フルマラソンで自己ベストを狙う「レース用シューズ」ではなく、日々の練習で使う「トレーニング用シューズ」として明確に位置づけられています。
近年、高反発フォームとカーボンプレートを組み合わせた厚底シューズが当たり前になった一方で、「シューズのサポートに頼りすぎることで、自分の足で接地・推進する感覚が育ちにくくなる」という課題感がある、というのが開発の背景です。
METASLEEKのスペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| シューズ名 | METASLEEK(メタスリーク) |
| 用途 | トレーニング用(日常のランニング〜スピードトレーニング) |
| ミッドソール素材 | FF TURBO SQUARED(エフエフターボスクエアード) |
| 最大厚(実測) | 約29mm |
| ドロップ | 8mm |
| プレートの有無 | 無し(海外メディアのシューズ断面図で確認) |
| シャンクの有無 | 無し(海外メディアのシューズ断面図で確認) |
| ロッカー構造 | ヒールロッカーはほぼ無し |
| アウトソール | ASICSGRIP(アシックスグリップ) |
| アッパー | モーションラップアッパー3.0 |
| 重量 | 約129g /片足27.0cm ※サンプル値 |
| カラー | ブラック×ホワイト |
| 価格 | 19,800円(税込) |
| 発売時期 | 2026年8月20日 先行発売/8月27日 一般発売 |
| 生産国 | ベトナム |
特に注意したいのが重量です。ASICSはMETASLEEKは約129g /片足27.0cm※サンプル値で、反発はありながら非常に軽いシューズです。
METASLEEKにプレート・シャンク・ロッカーは入っている?
METASLEEKの構造を整理すると、次のようになります。
- カーボンプレート:非搭載。ASICS公式が明確に「カーボンプレートを搭載せず」と発表しています。
- シャンク:非搭載。海外の製品メディアが公開しているシューズの断面図でも、シャンクに相当する硬質パーツは確認できません。
- PROPULSION TRUSSTICなどの推進補助パーツ:非搭載。
- ヒールロッカー:ASICS公式は「ロッカーなし」と明言してはいませんが、実際に手に取って見る限り、かかと部分を大きく上向きに反らせる形状はほとんど確認できません。ここでいう「ロッカーがない」とは、あくまでかかと部分の顕著な反り上がり(ヒールロッカー)が見当たらないという意味であり、シューズ全体の反り・しなりが完全にゼロという意味ではない点にご注意ください。
つまりMETASLEEKは、着地から蹴り出しまでの足の動きを「シューズ側が誘導する」機能を、意図的に大きく削った設計になっている、と整理できます。
METASLEEKの反発と推進力を解説
反発と推進力は同じではない
METASLEEKを正しく理解するために避けて通れないのが、「反発」と「推進(推進力)」という2つの言葉の違いです。この2つはランニングシューズのレビューでしばしば混同されますが、まったく別の働きを指しています。
反発とは、着地の荷重によって変形したミッドソールが元の形に戻る際に、そのエネルギーの一部を足に返す働きのことです。ボールを地面に落とすと一瞬つぶれて元の形に戻る力で跳ね返る、トランポリンに飛び込むとマットが伸びて戻る力で体が跳ね上がる——これと同じ現象がシューズの中で起きています。着地でミッドソールに加わったエネルギーのうち、多くの割合を蹴り出しまでに押し返せる状態を「高反発」と呼びます。
一方推進(推進力)とは、体の重心を前方向へ移動・加速させる働きのことです。スケートボードに乗って足で地面を後ろに蹴ると、その反作用でボードと体が前に進む——これが推進のイメージです。
重要なのは、反発が強いからといって、必ず前方向に進むわけではないという点です。反発は「エネルギーを返す」働き、推進は「そのエネルギーを前方向の移動に変換する」働き。この2つがうまく噛み合って、初めてランニングにおける効率的な走りが生まれます。
ランニング中の一連の流れを整理すると、次のようになります。
- 着地:荷重方向にミッドソールが押しつぶされ、エネルギーの一部が一時的に蓄えられる
- 反発:体の重心移動とともにミッドソールが元の形に戻り、蓄えたエネルギーの一部がランナーに返る
- 推進:返ってきたエネルギーを、シューズの構造とランナー自身の動きによって前方向の移動につなげる
反発の強さに関わる要素は、ミッドソールの素材・厚さ・硬さ・密度などです。一方、推進をサポートする要素は、ミッドソールのロッカー形状・厚み・剛性・ドロップ、そしてプレートの有無や配置など、複数の要素が絡み合っています。
カーボンプレートはランニングエコノミーの改善に関わる重要なパーツですが、プレート単体がバネのように働いて推進を生み出しているわけではなく、他の要素と組み合わさって初めて推進力に寄与する、という点は誤解されやすいポイントです。
プレートやロッカーは何をしているのか
では、プレートやロッカー形状は具体的に何をしているのでしょうか。
ロッカー形状とは、シューズのつま先やかかと部分を船底のように上向きに反らせた形状のことです。これがあることで、着地後に体の重心が前へ移動しやすくなり、反発によって蓄えられたエネルギーを推進につなげやすくなります。
プレートは、柔らかいミッドソールの芯として機能し、足の指の付け根付近(MTP関節:中足趾節関節)でシューズが曲がりすぎるのを抑える役割を持ちます。シューズが必要以上に曲がってしまうと、エネルギーの一部がソールや足指の付け根付近の変形に使われてしまい、十分な量やタイミングでエネルギーが返ってこなくなるため、前進に活かしにくくなります。つまりプレートは「曲がりすぎない」ようにすることで、前足部に体重がうまく移り、ロッカー形状に沿って前方向に転がりやすくなるよう調整しているわけです。
まとめると、プレートやロッカーは「シューズの曲がり方・転がり方」をコントロールすることで、ミッドソールから返ってきた反発のエネルギーを推進につなげやすくするサポート役だと言えます。
METASLEEKの設計を見ると、この「推進をサポートする機能」が大幅に削られています。ヒールロッカーはほぼ見られず、カーボンプレートもシャンクも非搭載。
つまり、プレートによる反発を推進につなげるサポートがない状態です。
これは裏を返すと、着地から蹴り出しまでの接地の安定・重心移動・エネルギーの推進変換を、ランナー自身の足の動きでより多く担う必要があるということです。
ただしMETASLEEKは反発そのものをなくしているわけではありません。FF TURBO SQUAREDによって反発性は確保しつつ、反発が強くなりすぎないよう、ソールの厚さは29mm程度に抑えられています。
この設計思想が、ASICSの言う「自ら推進力を生み出す動きを引き出しやすい」という表現の意味だと考えられます。
実際にMETASLEEKを履いて走ってみた
クッション性と安定感
ソールの最大厚は実測で約29mm。
ASICSのソーティマジックRP6(約23mm)よりは厚く、TARTHER RP3(約30.5mm)よりはわずかに薄いという感覚です。クッション性についてはADIZERO JAPANシリーズに近い印象を受けました。
プレート・シャンクが非搭載のため、シューズによる横方向の安定サポートは少なく、その分、自分の足首・足底での安定が求められる作りだと感じています。
接地感と足運び
ヒールロッカーがほとんどないため、かかと部分での転がりによる推進サポートはほぼ得られません。
その分、どの位置で接地したか、どのように足が転がったか、蹴り出し時の足指の背屈(反り返り)の具合はどうかといった、推進に関わる自分自身の体の使い方を感じ取りやすくなっている実感がありました。
走りやすさとテンポ
良かった点の1つが、シューレースの構造です。METASPEED SKY TOKYOなどトップレーシングシューズで使われているような凹凸タイプのシューレースが採用されており、一度締めた位置からずれにくいと感じました。
スピードを上げると着地・蹴り出しのたびに足がシューズ内で前後左右に動こうとしますが、このシューレースのおかげで足回りのホールド感を長時間一定に保ちやすく、実際に様々なペースで走ってもフィット感が緩むことはありませんでした。
また、ヒールカップの深さも印象的でした。
一般的なトレーニングシューズと比べてかかと部分の抱え込みがやや深く、蹴り出し時にかかとが浮くような感覚はありませんでした。
この感覚はソーティマジックRP6に近く、ソーティのトレーニングシューズとしての設計思想がMETASLEEKに受け継がれているのではないかと感じています。
重量と長距離適性
公式に重量は公表されていませんが、非常に軽量な部類のシューズであることは間違いありません。
ただし、長距離(ハーフ〜フル相当)でのクッション性や疲労耐性については、今回の試走内容だけでは判断できません。
この点は今後、走行距離を重ねた上で追記します。
厚底カーボンシューズとの違い
厚底カーボンシューズは、プレートやロッカー形状によって接地から蹴り出しまでを積極的にサポートし、効率よく前に進めるよう設計されています。
METASLEEKはこの「サポートに頼る割合」を意図的に抑えた設計で、FF TURBO SQUAREDによる反発性・クッション性は残しながらも、推進のサポートは最小限です。
厚底カーボンシューズに近い反発感を得ながら、接地の位置や足の使い方をコントロールする感覚を磨けるシューズだと感じました。
その他良かった点
METASLEEKを走り込んでいく中で、機能面以上に「良かった」と感じたのがフィット感に関わる2つのディテールです。
反発や推進をシューズ任せにせず、自分の足でコントロールする。
このシューズのコンセプトを支えているのが、実はシューレースとヒールカップの作り込みでした。
良かった点|ズレにくいシューレースが生む一体感
METASLEEKのシューレースは、METASPEED SKY TOKYOなどのレーシングシューズで使われている凹凸のあるタイプです。
紐自体がストッパーのように働き、一度締めた位置からズレにくいのが特徴で、足とシューズの一体感を保ちやすくなっています。
こういう細部にもレーシングシューズのノウハウが使われているんだなと感じました。
スピードを上げると、着地や蹴り出しのたびに足がシューズ内で前後・左右へ動こうとします。そこでシューレースが緩みにくければ、甲まわりのホールドを一定に保ちやすいんです。
シューレース自体に摩擦があり、結び目やアイレット部分で「ストッパー」として機能しやすいので、必要以上に強く締め込まなくてもホールドを作れます。
これは甲への圧迫感を抑えつつフィットしている感覚があり、走っていて心地良かったです。
紐同士が滑りにくく、一度締めた位置で止まりやすいので、スピードを出してもフィット感が変わりにくい。METASLEEKは足とシューズの一体感が重要なシューズなので、こういう細部に気を配っているところも良い点だと思います。
良かった点|かかとが浮かないヒールカップのフィット感
3つ目の良かった点は、ヒールカップのフィット感です。METASLEEKは一般的なトレーニングシューズと比べても、かかと周りの湾曲がやや深め。
かかとがしっかり収まりやすく、蹴り出しのときにシューズの中でかかとが浮く感覚がほとんどありませんでした。このあたり、SORTIE MAGIC RP6とかなり近い印象です。
SORTIEのトレーニングシューズとしての血が、METASLEEKに受け継がれているのかもしれません。
ランニングでは、足とシューズのフィット感がかなり重要です。シューズの中で足がズレると、せっかく地面に加えた力の一部が、足とシューズのズレに使われてしまいます。
特にマラソンのように長時間走る場合は、こうした小さなロスの積み重ねも無視できません。
さらに、ヒール周りにはクッション材もしっかり入っていて、かかとのズレを抑えながら靴擦れもしにくい設計になっています。
形状はMETASPEEDシリーズに近い印象で、シューレースによる甲の固定と、このヒールのフィット感が合わさることで、足とシューズの一体感はかなり高いです。
実際に走っていても、シューズ内で足がズレる感覚はほとんどありませんでした。
METASLEEKは、反発や推進をシューズ任せにするのではなく、自分の足でコントロールする感覚を養うシューズです。
だからこそ、足とシューズがズレず、自分の動きをそのままシューズに伝えられるこのフィット感は、かなり相性がいいと感じました。自分の足で走りをコントロールしている感覚がダイレクトに伝わってくる——ここはかなり良かったポイントです。
気になった点・デメリット
アッパーのメッシュがかなり大きめで、通気性や軽量感の面ではメリットがある一方、耐久性については気になるところです。
また、ASICS公式は「ケニアの赤土環境での使用を想定し、シューズ表面の汚れが目立ちにくい」としていますが、メッシュの目が粗いため、砂や土が靴の中に入り込みやすく、靴下側が汚れやすいのではないかという懸念があります。
なお、他メディアの実走レビューでは、疲労時にヒールカウンターの弱さから踵着地で横ブレを感じたという報告もあります。
この点は筆者自身が長距離での検証を行った上で判断できていないため、今回の記事では「そのような報告がある」という紹介にとどめます。
METASLEEKはどんな人におすすめ?
METASLEEKがおすすめのランナー
- 普段から厚底カーボンシューズ・厚底シューズを履いていて、さらにレースタイムを縮めたい方
- シューズのサポートに頼りすぎず、自分の足で接地・推進する感覚を鍛えたい方
- 普段のジョグやスピード練習に、フォーム強化の要素を取り入れたい方
- サブ4〜サブ3.5を目指しており、練習の質を底上げしたい市民ランナー
METASLEEKをおすすめしにくいランナー
普段からクッション性の高いシューズや厚底カーボンシューズを中心に走っている方が、いきなりMETASLEEKで長い距離を走ると、足裏やふくらはぎに負担を感じ、痛みにつながる可能性があります。
まずは短い距離のスピード練習から少しずつ取り入れ、段階的に慣らしていくことをおすすめします。
また、ランニング自体を始めたばかりで、まだ着地や体重移動の基礎ができていない初心者の方にとっては、シューズのサポートが少ない分、負荷が高く感じられる可能性があります。
レース用シューズとトレーニングシューズの使い分け
| シューズタイプ | 役割 |
|---|---|
| 厚底カーボンシューズ | プレート・ロッカー形状で接地から蹴り出しまでを積極的にサポートし、レースで効率よくタイムを狙う |
| 高反発トレーニングシューズ(一般的な厚底ジョグシューズ等) | 反発とクッション性を確保しつつ、日常の練習量をこなすための負担軽減 |
| METASLEEK | 反発性は保ちつつ推進サポートを抑え、自分の足で推進力を生み出す力を鍛える練習用シューズ |
普段の練習でMETASLEEKを使って自分の足で推進力を生み出す力を鍛え、レース本番ではその力を厚底カーボンシューズの性能に上乗せするという使い分けが、ASICSの想定する活用イメージに近いと考えられます。
METASLEEKと他のシューズの違い
| 項目 | METASLEEK | TARTHER RP3 | ADIZERO JAPAN 9 | 一般的な厚底カーボンシューズ |
|---|---|---|---|---|
| 厚底・薄底 | 薄底(29mm) | 薄底(約30.5mm) | 薄底(約27mm前後) | 厚底(40mm前後) |
| プレート | 非搭載 | 非搭載 | 搭載 | カーボンプレート搭載 |
| シャンク | 非搭載 | 搭載(PROPULSION TRUSSTIC) | 非搭載 | モデルによる |
| ロッカー構造 | ヒールロッカーはほぼなし | ほぼなし | あり | あり |
| クッション性 | ADIZERO JAPANシリーズに近い印象 | METASLEEKよりやや硬め | METASLEEKと近い印象 | 非常に高い |
| 反発感 | 高い | 中程度 | 高い | 非常に高い |
| 推進補助 | 最小限(ランナー依存) | シャンクによる一定のサポートあり | あり | 大いにあり |
| 接地感 | マイルド | 鋭敏 | マイルド | マイルド |
| トレーニング適性 | 高い | 非常に高い | 高い | 低め |
| レース適性 | 中距離~長距離 | 中距離~長距離 | 中距離~長距離 | 長距離 |
比較して分かるのは、METASLEEKが単なる「もう一つの薄底シューズ」ではなく、推進サポートを意図的に削ぎ落とすことで、フォーム強化に特化したトレーニングツールとして設計されている点です。
TARTHER RP3はシャンクによる一定の推進サポートがあり、ADIZERO JAPAN 9はクッション性・反発性・推進のバランス型。
METASLEEKはこれらと比べても、よりランナー自身の技術を問う設計だと言えます。
METASLEEKのよくある質問
Q. METASLEEKは初心者でも履けますか?
履くこと自体は可能ですが、シューズによる推進サポートが少ないため、着地や体重移動の基礎ができていない段階では負荷が高く感じられる可能性があります。
まずは短い距離から慣らしていくのがおすすめです。
Q. METASLEEKにカーボンプレートは入っていますか?
入っていません。
ASICS公式が「カーボンプレートを搭載せず」と明言しています。
Q. METASLEEKにシャンクは入っていますか?
海外メディアが公開したシューズの断面図では、シャンクに相当する部材は確認できませんでした。
ASICSからの公式な明言は確認できていません。
Q. METASLEEKは薄底シューズですか?
実測でソール最大厚は約29mmです。
厚底カーボンシューズ(40mm前後)と比べると薄底に分類されますが、ASICSの薄底シューズの中では比較的厚めの部類に入ります。
Q. METASLEEKは速く走れるシューズですか?
反発性自体は確保されていますが、推進をサポートする機能(プレート・ロッカー・シャンク)は最小限です。
そのため「シューズの力で速く走れる」というよりも、「自分の走力・技術を鍛えるためのシューズ」という位置づけが正確です。
必ず速くなる、と断定できるものではありません。
Q. METASLEEKはフルマラソンで使えますか?
使用自体は可能ですが、ASICSはトレーニング用シューズとして位置づけています。
フルマラソン相当の長距離での耐久性・足への負担については、今回の試走だけでは判断できません。
Q. METASLEEKは厚底シューズの練習になりますか?
厚底カーボンシューズが担っている「推進サポート」の一部を、自分の足の動きで補う練習になり得ると考えられます。
ただし、どの筋肉・関節にどの程度の負荷がかかるかは個人差が大きく、必ず特定の効果が得られると断定することはできません。
Q. METASLEEKのサイズ感は?
公式サイズ展開は22.5〜29.0cm(0.5cm刻み)と30.0cmで、ウィズはスタンダードのみです。具体的なフィット感(きつめ・ゆったり等)については、今回の試走内容だけでは判断できません。
試着や公式サイズガイドの確認をおすすめします。
Q. METASLEEKはどのペースのランナーに向いていますか?
特定のペース層に限定されるシューズではありませんが、性質上、着地や体重移動をある程度コントロールできる中級者以上のランナーの方が、このシューズの狙いを活かしやすいと考えられます。
まとめ
METASLEEKは、カーボンプレートも強いヒールロッカーもシャンクも搭載しない、一見「機能を削っただけ」に見えるシューズです。
しかし実際に設計を紐解いていくと、FF TURBO SQUAREDによる反発性・クッション性はしっかり残しながら、推進のサポートだけを意図的に抑えた、非常にロジカルなトレーニングシューズであることが分かります。
「反発」と「推進」は別物であり、反発が強いからといって自動的に前に進むわけではありません。
METASLEEKは、シューズがランナーの動きを強く誘導しすぎないことで、着地の安定・重心移動・エネルギーの推進変換を、ランナー自身が意識してコントロールする余地を大きく残しています。
速く走るための機能をすべて搭載したシューズではなく、シューズの推進補助に頼りすぎず、ランナー自身の足の使い方を意識しやすくするトレーニングシューズ、これがMETASLEEKの本質だと言えます。
普段から厚底カーボンシューズを履いていて、さらに一段階タイムを縮めたいと考えている市民ランナーにとって、練習の引き出しに加える価値のある一足です。





