TARTHER JAPANってどんなシューズ?特徴や口コミを伝授

ランニングでタイムを縮めるために重要となるのがシューズです。

アシックスのTARTHER JAPANは、日本人ランナーの足型や走り方に合わせて調整されたと言われるランニングシューズで、特にスピードを求める方に高い人気があります。軽量性・反発性・グリップ力に優れ、さまざまな大会や練習シーンで多くのランナーに選ばれてきました。

今回は、TARTHER JAPANの特徴やメリット、実際の口コミ・評判、サイズ選びのコツなどを初心者でもわかりやすいように丁寧に解説します。

またTARTHER RP3との比較や寿命などの役立つトピックもお伝えします。TARTHER JAPANを検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

TARTHER JAPANとは?

アシックスが開発・販売している競技用ランニングシューズの中でも、日本人向けとして人気を集めているのがTARTHER JAPANです。

元々はターサーシリーズというスピード志向のシューズが存在し、その中で「日本仕様」として位置づけられたのがTARTHER JAPANというイメージを持つ方もいるかもしれません。

ここでは、その基本情報や過去モデルとの違いなどを押さえていきましょう。

TARTHER JAPANの基本情報(メーカー・発売日・価格帯)

ターサーシリーズの一部として展開されていました。

発売日はモデルチェンジやカラー変更があるため一概には言えませんが、年間を通じて公式サイト以外のオンラインショップや店頭で購入可能なケースがあります。

公式サイトで販売されていた時の定価は19,800円(税込)ですが、Amazonや楽天でもう少しお得に購入することができます。

2025年2月で見つけられるモデルは、「White/Blue print」のカラーです。過去にはBlackなどのカラー展開もあったようです。

→ TARTHER JAPAN│ASICS公式ページ

過去モデルとの違い(進化ポイント)

アシックスのランニングシューズ「TARTHER JAPAN」は、1983年の初代モデル登場以来、トップアスリートや市民ランナーから長年にわたり支持され続けています。

その間、技術的な進化を遂げ、ランナーのニーズや最新のテクノロジーを取り入れながらアップデートを重ねてきました。

初代「TARTHER」は、軽量性とフィット感を追求した設計で、多くのランナーに愛用されました。その後のモデルチェンジでは、ミッドソールやアッパー素材の改良、アウトソールのグリップ力向上など、パフォーマンス向上のための技術的なアップデートが行われています。

特に、ミッドソールには「FLYTEFOAM Blast(フライトフォームブラスト)」などの先進的なクッション素材が採用され、クッション性と反発性のバランスが強化されています。

また、アッパーには軽量で通気性の高いメッシュ素材を使用し、足全体を包み込むようなフィット感を提供しています。

  • アッパーの素材改良
  • ミッドソールやアウトソールのデザイン変更
  • フィット感と耐久性のバランス調整

上記の3点が改善が繰り返されており、最新モデルほど軽さとサポート力をもっている印象です。

TARTHER JAPANの特徴

ランニングシューズを選ぶ際に注目したいのが、重量・グリップ力・クッション性と反発力のバランスといった要素です。TARTHER JAPANはどのような点で評価され、どんなメリットを提供してくれるのでしょうか。

TARTHER JAPANはサイズ26.0cmで片足約195gとされています。

重量が軽いほど、足の回転数を上げやすく、長距離を走ったときの疲労を軽減しやすいという利点があります。特にペース走やインターバルトレーニング、さらにはレース本番でシューズの軽さを実感しているランナーが多いようです。

デュオソールによる高いグリップ力

アシックスの特許技術である「デュオソール」は、ミッドソールとアウトソールを効率よく組み合わせることで、優れたグリップ力と軽量性を両立させています。

TARTHER JAPANでは、前足部から中足部にかけて効果的にデュオソールが配置され、路面を捉えて押し出す感覚が得られやすいと評判です。

SNSやランニングコミュニティでも「コーナリング時の踏ん張りが効く」「雨の日でも比較的安心感がある」などの声が上がっています。

ただし注意点としては、ウェット路面で急ブレーキや急カーブを行うと滑りやすい場面もゼロではありません。完全防水ではないため、大雨の中を走る際はシューズ内部への水の侵入も考慮する必要があります。

クッション性と反発力

薄底のレーシングシューズは、軽さと引き換えにクッション性が小さくなるケースがよくあります。

しかし、TARTHER JAPANは足裏への衝撃をある程度和らげる構造を取り入れています。踵部分のクッション材を確保しながらも、前足部は高い反発力を維持しているため、長距離での安定した走りとスピード感の両立が期待できるでしょう。

また、近年はカーボンプレート搭載の厚底シューズが注目されていますが、TARTHER JAPANはあくまで伝統的な薄底設計の延長線上に位置します。

地面をしっかり感じながら走りたいランナーや、走りのリズムを自分の筋力とテクニックで作りたい人にとっては好みのシューズといえます。(もちろんカーボンプレートは入っていません。)

TARTHER JAPANはどんな人におすすめ?

ランニングシューズを選ぶときは、自分のレベルや目的に合わせて最適なモデルを選択することが大切です。ここではTARTHER JAPANがどのような場面やランナーに向いているのかを整理します。

レース向け?トレーニング向け?

  • レース本番用として
    軽量かつグリップ力・反発力に優れており、フルマラソンでも後半まで脚を運びやすい仕上がりです。サブ4前後~サブ3を狙う中級者~上級者のレース用シューズに適しているという声が多く聞かれます。10kmやハーフマラソンだけでなく、フルマラソンでも十分対応可能です。

  • スピード練習用として
    インターバル走やテンポ走で高いスピードを出すトレーニングに向いています。レース用として温存しておくより、日々のポイント練習でTARTHER JAPANの感覚をしっかり掴むランナーも少なくありません。

ただし、ジョギングなどのゆっくりペースを主とするトレーニングでは、ややクッションが物足りないという意見もあります。普段のLSD(Long Slow Distance)用には別モデルを使い、スピード練習・レース用にTARTHER JAPANを導入する方が多いようです。

初心者・中級者・上級者別のおすすめ度

  • 初心者
    ランニングを始めたばかりの方には、やや薄底でクッションが少なく感じる可能性があります。故障を防ぐためにも、最初はもう少しクッション性のあるモデル(ノヴァブラスト、GEL-KAYANO、GT-2000シリーズなど)を選んだほうが安心かもしれません。ただ、「軽いシューズを履いて走る楽しさを知りたい」というモチベーションを優先するのであれば、短い距離やスピード練習に限定して履くことも可能です。
  • 中級者
    サブ4やサブ3.5を目指すランナーにとっては、レース用・ポイント練習用として非常におすすめできます。足への衝撃をある程度許容できる走力が身についていれば、TARTHER JAPANの軽量性と推進力をしっかり活かしながらタイムを伸ばせるでしょう。
  • 上級者
    フルマラソンをサブ3で走るような上級者にとっても、ターサーシリーズは多くの実績があります。ただし、さらに軽いTARTHER RP3を好む方、あるいはカーボンプレート入りの厚底シューズをメインに選ぶ方もいます。実際に試し履きしてフィット感やソールの感覚を見極めることが重要です。

マラソン向きか?短距離向きか?

TARTHER JAPANは短距離走(100m、200mなど)向けのスパイクシューズではありません。

ロードレース用の設計であり、特に10km~フルマラソン程度の距離に適性が高いでしょう。トラック競技や極端に短いレースでは代わりにスパイクを使う選手が多いですが、ロードでの5km・10kmレースなら十分に活躍が期待できます。

中でもフルマラソンのサブ4やサブ3.5に挑戦する層で、薄底が好きな方々から好まれている印象です。

実際の口コミ・評判まとめ

ここでは、Amazonや楽天、SNSなどで見られる主な口コミをまとめました。

ポジティブな評価

  • 「軽くてスピードが出しやすい」
  • 「前足部の反発力が気持ちよく、レース終盤でも脚が残りやすい」
  • 「適度なクッション性があって、脚へのダメージも少なく感じる」

 


ネガティブな評価

  • 「初心者にはクッションが少し硬めに感じられる」
  • 「足幅が広めだと少し窮屈に感じる」
  • 「雨が降ると路面によっては滑りやすいところもある」

実店舗やオンラインショップのレビューでは、サイズ感や履き心地に関して個人差が大きいため、可能であれば店頭での試着がおすすめです。また、セール時や在庫処分のタイミングでカラーとサイズによっては大幅に値下がりすることもあり、早めのチェックが重要という声も目立ちます。

TARTHER JAPANのサイズ感・選び方

筆者は普段27.5cmのシューズを履きますが、TARTHER JAPANは28.0cmを履いています。つまり、普段のシューズよりも0.5cm大き目のサイズを履いています。

普段履いているシューズとサイズ比較

一般的には、アシックスのシューズは他ブランドに比べて足幅が広めに作られている傾向があります。しかし、TARTHER JAPANはフィット感を重視で、ややタイトに感じることがあると思います。

そのため、普段アシックスのクッション系シューズ(GT-2000やCumulusなど)でちょうどのサイズを履いている場合でも、0.5サイズ上げるとちょうど良いこともあります。

足幅が広い方や甲が高い方は、試着の際にしっかり靴紐を緩めてから足を入れ、つま先と甲、そしてかかとのホールド感を確認しましょう。

特にターサーシリーズは、競技向けにタイトめなアッパーを採用しているため、足幅の広い方には窮屈に感じる場合があります。ネットで購入する場合で返品交換ができない場合は0.5cmサイズを上げて購入するのが良いでしょう。

TARTHER JAPANとTARTHER RP3の比較

アシックスのランニングシューズ「TARTHER JAPAN」と「TARTHER RP3」は、同じ「TARTHER」シリーズに属しながらも、それぞれ異なる特徴を持っています。以下に、両モデルの詳細な違いを解説します。

「TARTHER JAPAN」と「TARTHER RP3」の違い
出展:https://www.asics.com/

ミッドソールの素材と厚さ

TARTHER JAPAN
ミッドソールには軽量性と反発性を兼ね備えた素材が使用されています。薄底設計により、路面からのフィードバックをダイレクトに感じることができ、足裏感覚を重視するランナーに適しています。
サイズ26.0cmで約195gとされています。(片足)

TARTHER RP3
ミッドソールに「FF BLAST」を採用し、前作より約2mm厚く設計されています。これにより、クッション性と反発性が向上し、弾むようなスピード感のある走りを実現しています。

サイズ27.0cmで約190g、24.0cmで約160gとされています。(片足)

アウトソールのデザインとグリップ性

TARTHER JAPAN
伝統的なデザインで、優れたグリップ力を提供します。前足部と後足部が分かれたセパレートソールを採用しており、軽量性と柔軟性を兼ね備えています。
TARTHER RP3よりもややソールが厚く、クッション性が高い印象です。

TARTHER RP3
前足部に「3D TETRA SOLE」とつま先部に「ASICSGRIP」を配置し、キックの最後の瞬間まで優れたグリップ力を発揮します。これにより、路面をしっかりと捉え、安定した走行が可能です。
TARTHER JAPANよりもソールが薄く、着地の感覚をダイレクトに感じられます。

アッパーの素材とフィット感

TARTHER JAPAN
高いフィット感を提供するアッパー素材を使用しています。足との一体感を重視し、競技志向のランナーに適した設計となっています。

TARTHER RP3
アッパーに軽量シームレスメッシュを採用し、軽量性とフィット性を向上させています。これにより、足全体を包み込むようなフィット感を提供し、快適な履き心地を実現しています。

設計コンセプトと用途

TARTHER JAPAN
薄底設計で、路面の感触をダイレクトに感じたいランナー向けのシューズです。自分の足で蹴る感覚を重視し、スピードトレーニングやレースでの使用に適しています。

TARTHER RP3
「自分の足で蹴る感覚」を重視し、レースだけでなくトレーニングシーンにも適した設計となっています。クッション性と反発性のバランスが良く、長時間のトレーニングでも快適さを維持します。

こんな人におすすめ

TARTHER JAPAN
スピードトレーニングや短距離のレースに適しており、路面の感触をダイレクトに感じたいランナーにおすすめです。
また、サブ3.5(3時間30分切り)を目指すレベルのランナーにおすすめです。

TARTHER RP3
レースだけでなく、日々のトレーニングやテンポランにも適しており、クッション性と反発性のバランスを求めるランナーにおすすめです。

以上のように、「TARTHER JAPAN」と「TARTHER RP3」は、それぞれ異なる特徴と設計思想を持っています。自身のランニングスタイルや目的に応じて、最適なモデルを選択することが重要です。

TARTHER JAPANの寿命は?何キロまで履ける?

ランニングシューズの寿命は使用状況や走法、体重などによって大きく左右されますが、実際にTARTHER JAPANを履くランナーの使用例としては、300~500km程度を目安に「クッションが落ちてきた」「ソールの摩耗が目立つ」などの声が多いようです。

もちろん、フォームが安定している上級者であれば500km以上履いているケースもありますが、アウトソールやミッドソールのへたり方によっては快適性と安全性が損なわれてきます。

耐久性を少しでも伸ばすには、走った後の陰干しや汚れの除去、連日の使用を避けてシューズをローテーションするなどの工夫が大切です。また、シューズの寿命が近づいてくると足底の痛みや膝への違和感などが出やすくなりますので、定期的にソールの摩耗度合いやアッパーの状態をチェックしてみてください。

TARTHER JAPANについてのまとめ

TARTHER JAPANは、アシックスのTARTHER シリーズの中でも日本人ランナーの足型や走り方に合いやすい設計が魅力のモデルです。

片足約185g前後という軽量性と、デュオソールによる高いグリップ力が最大の特徴で、インターバルトレーニングやペース走、さらにはフルマラソンまで対応できる汎用性の高さも評価されています。

初心者にはややクッション性が物足りないという声がある一方で、走力がついてきた中級者以上にとってはレース用・スピード練習用に最適といえます。さらに足幅や甲の高さなどに注意しながら適切なサイズを選ぶことで、快適なフィット感とケガのリスク軽減を両立可能です。

地面をしっかり捉えながら軽快に走りたい人や、地脚をしっかりと鍛えたい方にはTARTHER JAPANがぴったりです。薄底シューズを検討しているのなら、是非一度TARTHER JAPANを履いてみてください。